中国の半導体大手SMIC、「急速な冷え込み」警告-スマホ需要減退

中国最大の半導体メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)は、スマートフォンなどの業界の顧客が注文を凍結していると警告した。家電需要の減少が半導体セクターに打撃を与えていることを浮き彫りにした。

趙海軍共同最高経営責任者(CEO)は12日にアナリスト向け電話会見で、スマートフォンやテレビの部品メーカーからの需要減退を受け、同社は生産計画の再調整を余儀なくされていると説明。景気減速や在庫調整で一部顧客が新規発注を停止しており「急速な冷え込み」に見舞われていると述べた。SMICの株価は香港市場で一時3.1%下落した。

投資家の間では、周期的変動で悪名高い半導体業界が数年に及んだ半導体不足で大型の設備投資を行った後、長期にわたる低迷期に向かっていると警戒されている。SMICなど多くの半導体メーカーは、新型コロナウイルス禍での好況から一転し、世界的な電子機器需要の急減に見舞われている。SMICはまた、中国の技術的台頭を封じ込めたい米政府による着実な輸出規制強化にも直面している。

SMICによると、4-6月(第2四半期)の売上高は42%増加し19億ドル(約2530億円)と、市場予想とほぼ同水準。純利益は5億1430万ドルで、予想平均の4億6950万ドルを上回った。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-12/RGHL4RT0G1KW01