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 韓国で、韓国文化の広報専門家を自称する徐?徳(ソ・ギョンドク)聖信女子大学校教養学部教授が議論の種になっている。

 学位論文も専攻も日本専門ではなく、それどころか博士号の学位も保有していない徐教授だが、有名芸能人とともに活動し、韓国文化を世界にPRする広報の専門家として名を馳せてきた。

 また、韓国のある大学で日本史研究所を務める論客のBは、「徐教授は、学界には存在エリアがない。結局、彼がしたいことは日本を売って、自分自身の広報にだけ没頭することだ」と皮肉った。広報チームを作り、それによって自分自身を売り込んでいるのにすぎないという指摘である。

 成均館大学造園学科を卒業した徐教授は、2004年2月に高麗大学校大学院で造園学を専攻し、園芸科学修士学位を取得した。その後、高麗大学校ライフサイエンス大学院で博士課程を修了した。

 彼の修士学位論文は、盗作の是非が問われている。

 2004年に高麗大学校大学院修士論文として提出した『企業環境広報の技法研究および戦略モデル-造園分野を中心に』は114ページからなる論文だが、その中で盗作疑惑が提起されたページは74ページ(64%)に上った。

 修士学位論文の盗作疑惑にさらされた徐教授は、結局、博士の学位論文は提出さえしなかった。

 反日感情を煽り、民族主義に執着する姿を見せて国内外に自分の名前を広め、それらが海外で批判されないようにあくせくしているだけで、日本に対する本質的な批判はまったくできていないということだ。

 2017年には、端島(軍艦島)の韓国人徴用の実態を知らせるとして、ニューヨーク・タイムズスクエアの電光掲示板に広告を放映したが、韓国人徴用者の姿として広告映像の中に挿入された写真が、実際はお金をもらって働いていた日本人炭鉱労働者だということも発覚している。

 その上、この写真は第2次世界大戦の端島で撮られたものではなく、それより数十年前の、明治時代の福岡の炭鉱村の労働者を撮ったものであった。

 事実関係の確認が十分にとられていなかった写真でもって日本を直接批判したことから、逆に産経新聞に該当事実を暴露され、国際的な面子が丸つぶれとなる外交的失態を演じてしまった。

 このように、徐教授に対する“エセ学者”批判は十分に妥当なものだと思われるが、左派にとっては歴史専門家、愛国運動家の一人として数えられている。誰も彼の専門性を認めてはいないにもかかわらず、徐教授を中心に愛国運動を展開する左派は彼をかばい保護することに必死だ。

 専攻が造園学で、農学修士学位しか習得していない彼が、自身の専攻とは無関係な国家ブランド、都市ブランド、社会貢献について研究するなど話にならないだろう。

「韓国広報専門家」を名乗っているが、海外で酷評されるような韓国広報資料を作成するなど専門家らしい姿は見られない。何か一つでも専門性があればいいのだが、それさえもない人物が韓国社会の反日メディアを先導するという、何ともおかしな状況になっているのだ。

 徐教授を通じて韓国社会を眺めてみると、韓国の反日運動がお金と名誉と出世の近道になっていることがよく分かる。反日が、左派の出世の近道になるのだから、彼らによる日本の謝罪と賠償に対する絶え間ない利己的な要求は、これからもずっと続くことだろう。(ミン・ジェウク:日韓関係専門家、フリー記者)

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https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71830