1970年代中盤、北朝鮮で特殊部隊に所属した元軍人の男性は、自身の経験を我々に話す中で「自分は北海道侵攻作戦の一部だった」と証言した。
金日成主席の指示により結成され、対外的には完全に秘匿された「525特殊部隊」。
一体どのような訓練が行われ、いかにして北海道を侵攻する計画だったのか。男性の具体的な証言をお伝えしていく。

酷寒の訓練 “北海道庁”に屋上から潜入し占領

彼の所属した北海道侵攻を目的とする「525特殊部隊」の規模は以下の通りだ。
司令部に当たる訓練所があり、訓練所長は朝鮮人民軍の李夏一(リ・ハイル)特殊部隊戦闘訓練局長、階級は中将だった。李局長はその後、朝鮮人民軍次帥で党中央委員会軍事委員会委員にまで昇進する人物だ。その下に5個旅団が編成され、支援部隊まで入れると兵力は4~5万人。
男性によると、第2旅団の主な目的は「北海道侵攻」だったが、他の4旅団もそれぞれの命じられた任務に合わせ、別の場所で訓練をしていたという。

部隊に女性はおらず、1組9人で構成され、中士階級が一番下。組長は少尉または中尉で、中隊長は中佐。大隊長は大佐、旅団長は少将だった。
普通の部隊よりも階級が高く設定された525特殊部隊では、円滑な任務遂行と秘匿のため、大隊長級までは除隊するまで結婚が一切許されていなかったという。

第2旅団の駐屯地から約20kmの場所には専用の軍事飛行場があり、戦闘開始の命令があれば、輸送機で作戦地域に即投入されることになっていた。
また駐屯地の周囲40km以内には誰も入ることができず、侵入者は即射殺することが許されていたという。外部から中に入れるのは、党中央委員会軍事委員と人民武力部担当局長など限られた人物だけ。駐屯地の海抜は1500mを越え、真冬は氷点下20度から30度程度の厳しい寒さになる場所だった。

訓練は冬の北海道を想定し、酷寒の中での非常に過酷なものだった。主なものを順に紹介したい。

まずは北海道庁に見立て作られた建物を使った、屋上から侵入・占領する訓練。
また空港襲撃や管制施設を爆破する訓練、鉄道や橋梁の爆破訓練、放送局の占領訓練なども行われた。
個別では、雪や氷に穴を掘り敵から隠れながら中で眠る訓練、スキー訓練、射撃・格闘訓練など。思想教育などの座学もあり、日本語会話も学んだという。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/4619ce9ef8a7106c393d91bda29b00b14b5d0707