金利が上がっていますので、資金調達が難しくなるのは当然のことですが、韓国の短期資金市場の金利は、2022年10月19日に4%を超えました。

これにより、資金調達が難しくなる企業が急増しています。社債発行で資金を調達しようとしても、金利が高すぎて無理、となるのと同時に、そもそも投資家がお金を投入してくれないという動きが強くなっているのです。

◆『SKハイニックス』なら耐えられても……

例えば、『SKハイニックス』は10月19日に1年満期の社債を発行したのですが、利率は「5.34%」でした。

2021年04月に発行した社債の利率がいくらだったかというと「1.50%」でした。つまり、『SKハイニックス』は利子負担が3.56倍に増える社債を発行したわけです。

営業利益率が高い半導体産業の雄、『SKハイニックス』であれば「5.34%」の利払いに耐えられるでしょうが、他の産業種で同様のことができるのかはいささか疑問です。

3年ほど前に、中国のあの『恒大集団』が約11%もの高利で社債を発行したことをご紹介したことがありますが、無茶苦茶な利払いでたとえ発行できたとしても、その企業は本当に大丈夫なのか、と疑念を持たれて当然です。

実際、『SKレンタカー』が10月13日、1.5年満期の社債300億ウォン分の募集をかけたのですが、100億ウォンしか集まらず、しかも利率は「6.11%」と限度いっぱいいっぱいになったのです。さらに、集めたいお金に達しないので、残り分を短期資金市場で調達したのですが、この金利が「7.50%」でした。

「払えるのか」という話です。ロールオーバー(借り換え)すりゃいいと思っているのかもしれませんが、それができなったときどうするんだ、です。

◆いつか来た道を歩き始めたキミに幸せあれ

思い返してみてください。

韓国のドボン騒動は、調子に乗ってお金を借りていたところに、市場の信認を失って「資金の引き上げ」が始まり起こるのです。このような資金調達コストの高まりは、ドボン騒動の「いつか来た道」ともいえるのです。

かつての危機の例からいっても、お金を借り出すと韓国はロクなことになりません。国内市場でならともかく、外貨建でお金を大量に借り出すと、韓国は危ない兆しなのです。

韓国の金融負債には注目しなければなりません。

(吉田ハンチング@dcp)
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