岸田文雄首相は6日、相模湾で国際観艦式に出席した。日本での開催は20年ぶりとなった。海外から米国をはじめ12カ国の艦艇18隻などが参加した。韓国の艦艇も加わり日韓は防衛当局の関係改善につなげる。

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2015年に自衛隊の観艦式に参加した韓国海軍の駆逐艦

国際観艦式は各国の海軍などとのあいだで信頼を醸成し、地域の平和と安定を実現する目的で催す。西太平洋海軍シンポジウム(WPNS)に合わせた。

米国とフランスの航空機計6機も登場する。自衛隊は艦艇20隻や航空機27機などを出した。首相は艦艇を観閲し、訓示する。

防衛省はウクライナに侵攻したロシアを除くすべてのWPNS加盟国を招待した。中国海軍は艦艇を派遣しなかった。

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日韓の防衛当局は2018年以降に関係が冷え込んだ。韓国が開いた国際観艦式で海上自衛隊に旭日旗を掲揚しないように求め、日本は参加を取りやめた。同年には韓国海軍が自衛隊機に火器管制レーダーを照射する事件が起きた。

北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を踏まえ、日米韓3カ国は共同訓練などを重ねる。

日韓は2国間の懸案を話し合って関係を正常に戻す取り組みも進める。首相は11月中旬に韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と対面で協議する調整に入った。

国際観艦式とは別に、自衛隊が行事として開く観艦式に海外艦艇を招く場合もある。これを含めると韓国艦艇の参加は15年以来7年ぶりになった。

防衛省は19年の観艦式に韓国を招待しなかった。最終的に台風の影響で中止になったが、中国艦艇などは来ていた。

2022年11月6日 5:00 (2022年11月6日 11:14更新)
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0523W0V01C22A1000000/

https://youtu.be/1T4sn3NECRw
https://youtu.be/SdWrsxqVjDs