当分の間、サッカー韓国代表の選手たちは「豚肉」を食べることができない。

サッカーワールドカップ開催地のカタールは、豚肉の摂取を徹底的に禁止している国だ。

イスラム国家であるカタールでは、酒類と豚肉は宗教教理に反する搬入禁止品目と規定されている。酒類の場合、許可を受けたところでは搬入が可能で飲むこともできるが、豚肉はそうではない。

イスラム経典のコーランによると、死んだ肉と血、豚肉は、教理によって禁止されたことを意味する「ハラム」に該当する。

一部の学者たちは、「豚肉から出るさまざまな線虫が人間の体に有害だ」とか、「豚の習性が悪い」とか、あるいは「豚肉が砂漠の気候で傷つきやすい」という理由で、イスラム教が豚肉を禁止していると主張している。

理由はともかく、カタールW杯に臨む韓国代表の選手たちも、カタールに滞在する間は豚肉を食べることができない。少なくとも3週間は禁止だ。グループステージを突破すれば、その期間はさらに長くなる可能性もある。

◆「選手たちは豚肉より…」

このため、国内から韓国代表とともに出国した一部の取材陣は、家を出る前に“最後の晩餐”として豚肉料理、さらにはサムギョプサルを選んだという。

韓国人と豚肉は切っても切れない関係にある。その点で、誰かにとっては苦しい3週間になるかもしれない。

韓国サッカー協会(KFA)は、大会期間中に選手が摂取する食材を空輸して航空便で送ったが、このなかに豚肉は当然含まれていない。

その代わり、選手たちは牛肉や豚肉などを通じて、必要なたんぱく質を十分に摂取する予定だ。

KFA関係者は、「カタール国内に搬入出来ないため、選手たちは大会期間中に豚肉を食べることができない」とし、「パウロ・ベント監督は選手の栄養に関心が高い方だが、元々豚肉を好まないスタイルだ。また、選手たちも牛肉を食べることを好んでいる。元々豚肉より牛肉を好むため、カタールの慣習とは関係なく、選手の献立を組むことに大きな無理はないだろう」と伝えた。

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(写真提供=韓国サッカー協会)宿泊地に届いた食材を確認するシン・ドンイル調理師(左)

今回のカタールW杯では、前回の2018年ロシアW杯でも選手の食事を担当したキム・ヒョンチェ調理長、シン・ドンイル調理師が同行した。コーチングスタッフとのコミュニケーションを通じて、選手たちが円滑に栄養を摂取できるよう、献立を組んで提供する予定だ。

KFA関係者は「バランスの取れた栄養摂取のため、調理長やコーチングスタッフにも気を配っている。選手たちの健康、コンディション管理には食べ物が重要なだけに、最善を尽くして準備している」と話した。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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2022年11月15日 サッカー
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