ベトナムのメコンデルタ地域で約2000年前のものと見られる鹿角を加工した楽器が発掘され
東南アジアで発見された最も古い弦楽器の1つとして調査が進められている。
イギリスの科学サイト「IFLScience」によると、楽器はベトナム南部のメコン川沿いで発見され
現在使用されているベトナム民族楽器の原型である可能性が高い。
楽器は35cmほどの鹿角をベースに、片方の端には調弦に使われたペグ用の穴が開いている。
弦は侵食されて失われてしまっているが、弦を支えるためのブリッジは残された状態であった。
鹿角は東南アジア大陸に生息するサンバー鹿かインドホッグ鹿のものである可能性が高い。
オーストラリア国立大学のフレデリザ・カンポス主任研究員によると、楽器はメコン川沿いの
オク・エオ文化に遡るもので、この種の楽器としては例外的に早い時期のものであり
東南アジアにおける最も古い例の1つであるという。
カンポス研究員は同地域で発見された600以上の骨の遺物の目録を調査し、出土した楽器がエデ族の
「ブロ・ジョライ」やベトナム全土で見られる「コ・ケ」、ジャライ族の「クニ」などの起源になった可能性が高いことを明らかにした。
同楽器の発見は21日に考古学専門誌「Antiquity」に掲載されている

ポステ 2023年02月24日(昨日)10時06分 公開
https://poste-vn.com/news/2023-02-24-14267