中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が始まり、李克強首相はことしの経済成長率の目標を5%前後とすることを表明しました。
去年の目標である5.5%前後から引き下げた形です。

中国の全人代は、習近平国家主席ら共産党の最高指導部のメンバーをはじめ地方の代表らおよそ3000人が出席して日本時間の5日午前10時から北京の人民大会堂で始まりました。

この中で、今回で退任する李克強首相が政府活動報告を行いました。


中国 全人代 “ことしの経済成長率 5%前後を目標に” 李首相
2023年3月5日 14時04分

シェアする
中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が始まり、李克強首相はことしの経済成長率の目標を5%前後とすることを表明しました。
去年の目標である5.5%前後から引き下げた形です。

中国の全人代は、習近平国家主席ら共産党の最高指導部のメンバーをはじめ地方の代表らおよそ3000人が出席して日本時間の5日午前10時から北京の人民大会堂で始まりました。

この中で、今回で退任する李克強首相が政府活動報告を行いました。

李首相は去年を振り返り「習主席を中心に困難に立ち向かい、新型コロナを抑え込み、経済を安定させ、わが国の発展は容易には得られない新たな成果を収めた」と述べ、習主席の実績を強調しました。

そして、焦点となることしの経済成長率の目標について5%前後とすることを表明しました。

これは、去年の目標である5.5%前後から引き下げた形で、IMF=国際通貨基金のことしの成長率の見通しである5.2%より低い水準です。

政府活動報告では「足元の発展はさまざまな困難と試練に直面している。国内経済の安定成長の基盤は一層、強化される必要がある」など課題も指摘しています。

去年は「ゼロコロナ」政策の影響などで経済が停滞し、目標を大きく下回ったこともあり、今回、比較的達成しやすい目標を設定したものとみられます。

一方、台湾について「『独立』に断固反対し、祖国の平和統一のプロセスを推し進める」と述べ、統一を目指す姿勢を改めて強調しました。

北京 人民大会堂周辺で厳重な警戒態勢

全人代が開会した首都・北京では、会場となる人民大会堂の周辺で厳重な警戒態勢が敷かれています。

会場に通じる大通りでは、軍の指揮下にある武装警察が銃を持って巡回する姿が見られたほか、警察の車両が数多く配置されていて、ものものしい雰囲気となっています。

また、人民大会堂に面した天安門広場の近くの道路や地下鉄の出入り口の一部は封鎖され、全人代に参加する代表を乗せたとみられるバスが頻繁に行き来していました。

NHK NEWS WEB 2023年3月5日 14時04分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230305/k10013998981000.html