東京電力福島第一原子力発電所に溜まり続ける汚染処理水の海洋放出計画について、韓国政府は、独自に分析を行っていることを明らかにしました。

国務調整室は6日、汚染処理水の海洋放出に関するIAEA=国際原子力機関の中間報告書の公表に合わせて、報道資料を発表しました。

国務調整室は、「韓国政府は、原子力安全委員会など、専門機関を中心に日本の汚染処理水の海洋放出計画全般に対して科学的、技術的な総合分析を行っていて、その結果は後日公開する」としています。

この分析は、日本の原子力規制委員会の審査および検査資料、審査会合の内容、韓国原子力安全技術院も参加するIAEAのモニタリングの内容などにもとづき進められているということです。

国務調整室は、「2011年以降の放射性物質のモニタリング結果によると、韓国の海域の海洋環境や水産物の放射性物質の濃度は、福島の原発事故が発生する前とほぼ同じ水準だ」と説明しました。

また、2011年3月から去年12月まで行われた水産物の検査2万5712件すべてにおいて、放射性物質は基準値を下回ったと明らかにしました。

韓国の海域で生産される水産物に対する放射性物質検査は、去年およそ100種類、4000件ほどが行われましたが、ことしはすべての種類、8000件以上に拡大して行う方針です。

国務調整室は、今後も綿密な管理・統制システムを運営していく方針を強調しました。

現在、韓国政府は福島など8県産のすべての水産物の輸入を禁じているほか、15県の27の農産物の輸入も禁じています。

KBS 2023-04-06 15:10:14
http://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=85118