韓国が税収不足という事態に直面しています。

韓国の企画財政部によると、2023年の歳入予測は「400兆5,000億ウォン」です。これが予算に反映されているわけですが、2022年より「4兆6,000億ウォン」より多い数字です。

しかし、2023年02月時点で、税収は対前年同期比で「約16兆ウォン少ない」のです。

2023年03~12月を2022年と同じ金額と見積もっても、合計は「380兆2,000億ウォン」となって、2023年の見込み「400兆5,000億ウォン20兆3,000億ウォン」足りません。ざっくり1/10で計算しても「約2兆円」ですから、これは大きな不足といってもいいでしょう。

面白いのは、対前年同期比割れしている税収の項目です。

酒税と総合不動産税を除いて、譲渡所得税、証券取引税、付加価値税などほぼ全ての税収が対前年同期比割れです。

付加価値税はすなわち消費税ですから、つまり消費が冷え込んでいることを示しており、全く良くありません。「お酒の量は増えているのに、全体の消費が増えない」というのは社会的に見ても健全とはいえないのではないでしょうか。

2023年04月07日、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官が記者の質問に答えて、「今年の税収状況が厳しいため、当初の税収予算より不足する可能性が大きい」と述べています。

また「1~2月の税収実績から分かるように、今年の税収状況はかなり良くない。今年の上半期まではこのような不振が続くのではないかと思う」と話しました。

つまり、「税収が足りないぞ」を企画財政部長官が認めたのです。

どうするかというと、方法は2つしかありません。

1.支出を削る
2.収入を増やす
です。「2」は収入を増やすといっても赤字国債の発行です。

『韓国銀行』から借りてもいいが……
あるいは『韓国銀行』から借りる――という方法もあります。実際、韓国政府は2023年03月までにすでに「48兆1,000億ウォン」を『韓国銀行』から借りて使っています。

2022年に『韓国銀行』から借りたお金は「34兆2,000億ウォン」でしたから、2023年はすでに約1.4倍を借りています。

また、韓国政府への『韓国銀行』からの融資限度額は「50兆ウォン」なので、すでにリミットに近い金額を借りているのです。

2023年はまだ第1四半期が終わっただけなのに……です。

なぜこんなに借りたかというと、景気低迷への対応のためです。景気低迷に迅速に対応するため、予算の約65%を上半期に投入する!とぶち上げたのですが、お金がなかったので『韓国銀行』から借りました(一応03月に『韓国銀行』へ約20兆ウォンを返済しています)。

というわけで、韓国政府は火の車になってきました。

(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/103367