・日本人は知らない「韓国で起きている変化」

 私が日本から韓国にわたってから十数年で、世間はだいぶ変わった。

 渡った頃、日本ではカラーパンツが流行っており、私が赤いデニムを韓国で履いていると笑われてたりした。
その笑っていた一人が今の妻なのだが、当時はトートバックを持っていると日本から来たことがすぐ理解できたというほどだった。

 韓国ではサラリーマンはまだビジネスバックを持つ習慣もなく、ジャケットに入れてパンパン状態で通勤していた。普段からカバンでお洒落をしようという感覚はまだなかったのだ。

 その後、一瞬セカンドバッグが流行って、いまでは誰もが大きめのカバンを持ったり、服装も色を取り入れて、多くの人がファッションを楽しんでいる。
むしろ韓国ファッションが世界で注目されたりもしているほどだ。

 そんな流れを肌身で感じていると、政治、思想に対しても同じように思えてくる。

 いま、文在寅政権での過ちが見直されて、尹大統領が正常化に向けた「尻拭い」をしていることを理解している国民は多い。
また、街中でもやっとそんなことを口にしても弾圧される心配もなくなってきた。

 そこへきて、爆発的に増え続ける訪日韓国人だ。実は文在寅政権以前の流れからすれば何も爆発的に増えていることではなく自然な流れと思うのだが、
文在寅政権が抑制したことの反動がどんなものかということなのだろう。そういった韓国人の性質を知っていると、いまの流れにも希望が持てる。

・「日本は謝罪してない」「誠意がこもってない」…

 時間は多少かかれど、ここからは爆発的に「親日」が増えていく可能性があると思う。
ただし、そのように増えた時、韓国人がいままで日本にしてきた事をどう思い、どう対処、対応するかが問題と私は見ている。

 いまも日本をよく思っている韓国人は多いが、日本の国民の気持ちまでは配慮しきれてない。
今まで「日本は謝罪してない」「謝罪に誠意がこもってない」などと散々要求してきたのだから、次は韓国人が日本人に対して気遣う番かとも思える。

 先日、首脳会談を終えた尹大統領は韓国の国会での生中継で「今まで日本は何度も謝罪をしてきた」としながら、これまで日本が韓国に対してしてきたことの答弁を集中的に20分も堂々と明言したのだ。

 いままでの大統領の中では異例中の異例であるが、大統領選から党内部より情報を得ていた私にとっては、それまで聞こえた情報が嘘でなかったという確信が持てるし、これ以上嬉しいことはない発言だった。

 これまでこの様な発言をしたものなら社会的に抹殺され、大統領は支持率降下で国がめちゃめちゃに成りかねなかっただろう。だが、今回は少し違って見える。

 「物言わぬ国民」たちが、理解をし始めてるように私は感じているのだ。

 ここまで国の大統領が口火を切ったのならば、次は「それまで物言わぬ国民」は一緒に口にしていく事を期待したい。
そこから韓国がやっと日本を理解する第一歩が始まり、その後の対応で日本が本当に心を開いてくれるかどうかが見えてくる。

 ほんとうにそうなれば、アジアだけではなく、世界を見据えても無敵な両国になれると思っている。

豊 璋(在韓国コンサルタント)
4/13(木) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea81754fce6d9fc294c6e62cfa31b50743f78437