統一地方選では、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関係も問われている。昨年七月の安倍晋三元首相銃撃事件後、国会議員だけでなく、地方議員と教団側のつながりも浮き彫りとなり、岸田文雄首相は自民党総裁として、教団との関係を断絶すると宣言した。議員らの選挙を支えてきた信者たちは「自民党に裏切られた」などと失望感を募らせ、矛先を共産党に向ける動きもみられる。 (細川暁子、諏訪慧)
 
「選挙を応援し、プライベートでも付き合ってきた(保守系の)市議から『今回の選挙では事務所に顔を出さないでほしい』と言われた」。そう話す愛知県内の男性信者によると、この市議とは、教団とつながりがあった国会議員の紹介で十五年ほど前に出会った。
 
前回の統一選では、電話を使った投票の呼び掛けやビラ配りをして、この市議の選挙を手伝った。「先生(市議)に迷惑をかけられないから、今回は選挙応援を自重するしかない。選挙に関わることができなくて寂しい」とこぼす。
 
一方で、自民党への複雑な思いも吐露する。「憲法改正など教団側の考えと一致してきた安倍さんのことは今でも大好き。だが、岸田さんには手のひらを返されて、許せない思いだ」と...

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中日新聞 2023年4月13日 05時05分 (4月13日 11時34分更新)
https://www.chunichi.co.jp/article/671433