2023年04月23日、中国の『国?院新??公室』(国家インターネット情報弁公室)が「定例政策ブリーフィング」を開催。

ー中略ー
簡単にいえば、中国の輸出を増やすために「中国はこんなに安定してますよ」と記者に書いてもらおうというプロモーションの場だったわけです。

そのようなブリーフィングで、日本の『共同通信』の記者から『CPTPP』について質問が出て、王次官は次のように答えています。
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2023-04-23 11:01:36
日本『共同通信』記者:
中国がCPTPPに参加する場合、参加する他の国の支持が必要だが、中国は支持を得られるか? 中国はどの分野の改革が必要なのでしょうか?

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王受文:
王受文です。質問ありがとうございます。

CPTPPに対する中国政府の立場をよく理解しておくといいと思います。

CPTPPへの参加は、対外開放を高度に推進するための取り組みです。 昨年の中央経済工作会議でも、中国がCPTPPへの加盟を推進することに言及しました。

第二に、中国にはCPTPPに加盟する能力があります。

我々はCPTPPの全ての条項について綿密な調査を行い、中国のCPTPP加盟のコストと利益を評価し、中国にはCPTPPの義務を果たす能力があると信じています。

実際、すでに一部の試験的な自由貿易区や自由貿易港で、CPTPPの規則、規制、管理、基準に従ってパイロットテストや試行を実施しており、条件が整えば、より広い範囲に拡大する予定です。

したがって、我々はCPTPPの義務を果たすことができるのです。

第三に、CPTPPへの加盟は、中国、全てのCPTPP加盟国、そしてアジア太平洋地域、さらには世界の経済回復に利益をもたらすものになります。

中国にとって、我々のCPTPPへの加盟は、開放性をさらに拡大し、改革を深化させ、質の高い発展を促進することに寄与するものです。

現在11カ国あるCPTPP加盟国にとって、中国の加盟は、CPTPP加盟国の消費者が3倍に増え、彼らにとって大きな市場アクセスの機会となり、CPTPPのGDP総額が1.5倍に増えることを意味します。

国際的に有名な研究機関が、現在のCPTPPの利得を1とすると、中国がCPTPPに加盟することでCPTPP全体の利得が4になるという計算をしていますので、中国の加盟はCPTPP加盟11カ国にとって利益となります。

ー中略ー

したがって、11の加盟国全てが中国のCPTPPへの加盟を支持することを期待しています。

ご質問ありがとうございました。

⇒参照・引用元: http://www.scio.gov.cn/32344/32345/49553/49861/tw49863/Document/1739989/1739989.htm

王次官はうその主張をしました。

中国はCPTPPの条項を全て満たすことはできません。

また、中国が加盟すれば、CPTPP加盟国の利益は現在の「1」から「4」になるなどと言っています。どの経済学者がそのようなことを言っているのか知りませんが、恐らく全く逆になるでしょう。

中国がやろうとしていることは、『WTO』(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)のときと同じで、ウソばかり並べてとにかく加盟してしまい、内側からCPTPPを破壊しようというのです。

幸いなことにCPTPPは全会一致でなければ加盟国を認めません。そのため、日本1カ国の反対だけで中国の加盟を阻止することができます。

もちろん日本が反対しなくても、加盟が決まったイギリス、オーストラリアが賛成に回らないでしょう。また、台湾の加盟を先に認めるというのも中国をはねつけるための一つの方法です。

中国はこのような図々しい主張を億面もなく行っています。中国の主張などを信じるべきではありません。中国をCPTPPに迎えることは、まさに強盗を家に招じることに等しいのですから。

(吉田ハンチング@dcp)
2023.04.26
https://money1.jp/archives/104427