【ワシントン=坂本一之】訪米中の自民党の甘利明前幹事長は2日、保守系シンクタンク「ハドソン研究所」で講演し、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)について「米国も射程内であり、日米、日米韓が強固に連携して対応していく必要がある」と述べ、協力強化を呼び掛けた。

甘利氏は「北朝鮮の核・ミサイル活動の活発化を深刻に懸念をしている」と指摘。「核実験を含めさらなる挑発の可能性もある」とし北朝鮮を抑止するための日米、日米韓の連携の重要性を強調した。

緊密な日米韓の防衛協力に不可欠な日韓関係の改善に関し、岸田文雄首相から「日韓の首脳がリスクを取りつつ取り組んでいるので安心してほしい」とのメッセージを米側に伝えるよう託されたことを明らかにした。

また、バイデン米政権が昨年公表した外交・安全保障政策の指針となる国家安全保障戦略(NSS)で、中国を「国際秩序を作り替える能力と意思を持つ唯一の競争相手」と位置付けたことを踏まえ、「中国との経済の競争に打ち勝つには環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に復帰すべきだ」と訴えた。

産経新聞 2023/5/3 09:55
https://www.sankei.com/article/20230503-JD77ELX25FKWTJUA6USDR2FZEE/