日韓関係の前進に向け、岸田首相が5月7日から韓国を訪れ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との首脳会談を予定しています。そのさなか、韓国の野党の国会議員が、島根県の竹島に上陸し、物議をかもしています。

■【動画で見る】韓国の野党議員が「竹島上陸」 岸田首相の訪韓前に「反日ムード」あおるパフォーマンスか 『反日カード』使えないようにするには? 専門家・鴨下ひろみ氏解説
https://www.youtube.com/watch?v=4M7oyevYiBg

一方、岸田首相は、“外遊ウィーク”でアフリカなどを歴訪中。その総仕上げとして、7日に韓国を訪れます。シャトル外交での韓国訪問は、12年ぶりのことです。今回の岸田首相訪韓にあたり、日本は韓国に“何を持っていく”ことになるのでしょうか。

このニュースについて、朝鮮半島情勢に詳しい、甲南女子大学・鴨下ひろみ准教授にお話を聞きました。

■議員の“竹島上陸” 韓国内で大きな反応なし 1年生野党議員のパフォーマンスか

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■尹大統領は強い“信念の人” 親日路線は簡単に“ぶれない”のでは

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■岸田首相訪韓の“おもてなし”と“お土産”は?

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■日韓の関係の先 日米韓の問題も待ち構える

日韓の関係の先に、日米韓の安全保障問題があると考えられます。4月の米韓首脳会談では、核の共有について踏み込んだ発言がありました。日米韓となると、核問題も含めたいろいろな問題が、日本に突き付けられてくる難しさがあるのではないでしょうか。

【甲南女子大学 鴨下ひろみ准教授】
「核の共有の問題については、米韓でも食い違いがあり、4月の米韓首脳会談の際に、韓国側は『共有する』と発表しましたが、アメリカ側は『共有ではない』と否定する場面がありました。ただ北朝鮮をけん制するためには、アメリカの“核の傘”のもとで、日米韓がしっかり連携して対応していく姿勢を示す必要があると思いますので、核共有の問題はさておいて、日米韓の連携の強化ということを改めて確認されると思います」

■「関係改善して良かった」という世論になれば、「反日」カードは使えなくなる

「newsランナー」の視聴者から、「大統領が変われば、日韓関係はまた悪くなるのでは?」と質問がきています。

【甲南女子大学 鴨下ひろみ准教授】
「ご指摘の通りで、今の尹政権の間に、できる限り日韓関係の強化・改善を図って、『日韓関係改善して良かった』という方向に、韓国国民の世論が進めば、いいのではないかと思います」
「『日韓関係は良くした方がいい』という意見が、韓国でも実は大勢を占めます。ただ、歴史問題や領土問題はどちらの国も譲れない立場がありますので、その点をうまくマネージしながら、国民同士が『日韓は関係改善した方がいいよね』というのがコンセンサスとして広がっていけば、韓国の野党が反日カードを使えなくなる。そうすれば政権交代を心配せずに、日韓関係を維持・継続していくことが可能になっていくとみています」

5月7日から行われる日韓首脳会談、どういった形になっていくのか、注目されます。

(関西テレビ「newsランナー」2023年5月3日放送)

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5/4(木) 15:35 関西テレビ
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