韓国の通関ベースの貿易収支は以下のように14カ月連続の赤字です。
https://money1.jp/wp-content/uploads/2023/05/01_2023_0501_sozai.jpg

これは先にご紹介したとおりなのですが、国際収支統計の方も危うくなってきました。
2023年03月の経常収支がかろうじて黒字になったことはご紹介したとおりです。

しかし、国際収支統計の貿易収支は以下のように6カ月連続の赤字になったのです。
https://money1.jp/wp-content/uploads/2023/05/04_2023_0510_sozai.jpg

もう何度だっていいますが、韓国の経常収支はそもそも貿易収支が大きな黒字でないと基本黒字になりません。
通関ベースはともかく、経常収支に直接影響する国際収支統計での貿易収支赤字は、韓国にとって大問題です。

国際収支統計における貿易収支の6カ月連続赤字というのは、アジア通貨危機(韓国での呼称は「IMF危機」)直前までさかのぼらないとありません。

これは異常な状況です。

アジア通貨危機前の「1996年01月から1997年04月まで16カ月連続赤字」があります(以下参照)。

https://money1.jp/wp-content/uploads/2023/05/sozai3466_img.jpg
↑▲はマイナスの意味です。黄色でフォーカスしているのが貿易収支赤字。

⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」 https://ecos.bok.or.kr/

韓国はIMF危機前に匹敵するほど「先が危ぶまれる状況」といっていいのです。
韓国の危うさに気づいて市場のモメンタムが「資金流出」に傾かないことが望まれます。

ファンドによる通貨アタックが行われないことも。

※ただし04月の国際収支統計の貿易収支は黒字になると予測します。

(吉田ハンチング@dcp)
2023.05.11
https://money1.jp/archives/105262