5/11(木) 15:49配信
中央日報日本語版

国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)が今年の韓国経済成長率予想値を1.8%から1.5%に下方修正した。主要研究機関が新たに予測値を出すたびに数字が下がっている。韓国経済の見通しが良くないということだ。

KDIは11日、こうした内容の経済展望報告書を発表した。KDIのチョン・ソラ経済展望室展望総括はこの日の会見で「今年の韓国経済は民間消費の回復にもかかわらず輸出不振の影響で1.5%の成長にとどまり、昨年の2.6%に比べて成長率の低下が見込まれる」と明らかにした。下半期に入ってから韓国経済が回復に向かうとし、来年の経済成長率を2.3%と予測した。

KDIは当初、今年の経済成長率を2.3%(昨年5月)と予想していたが、1.8%(昨年11月)に下方集積した。今年2月には1.8%を維持したが、今回また1.5%に引き下げた。前年比で今年上半期は0.9%、下半期は2.1%という「上低下高」の流れを継続する中、年間では1%台半ばの低い成長率になるという診断だ。

国際通貨基金(IMF、1.5%)と同じで、韓国銀行(韓銀、1.6%)、経済協力開発機構(OECD、1.6%)よりも低い数値だ。国策機関KDIのこうした予測は、政府が今年の成長率目標値(1.6%)を下方調整する可能性が高まったという意味とも考えられる。韓国金融研究院は9日、成長率予測値を1.7%から1.3%へと大幅に引き下げた。海外投資銀行(IB)を中心に1%台序盤の成長率予測値も出ている。

韓国経済の回復を阻む主な要因はやはり輸出不振だ。KDIは今年の輸出額が前年比7.6%減少すると予想したが、以前の予測値(5.9%減)より悪化した。半導体不振、予想を下回る中国リオープニング(経済活動再開)効果などの影響だ。ただ、KDIは商品貿易収支(61億ドル)と経常収支(164億ドル)は年間で黒字になると予想した。

雇用市場には希望が見え始めている。KDIは今年の就業者数増加幅予測値を従来の10万人から27万人に上方修正した。KDIのチョン・ギュチョル経済展望室長は「(雇用部門で)製造業の不振は2月の予想と似ているが、サービス業が高い増加傾向を見せている」とし「こうした点を反映して今年の就業者数を上方修正した」と説明した。

KDIは今年の消費者物価上昇率予測値を3.5%から3.4%に小幅下方修正した。しかし外部変数による変動が大きいエネルギー・食料品を除いたコア物価予測値はむしろ3.4%から3.5%に上方修正した。昨年に続き今年も物価高が続くという評価だ。

チョン総括は「景気不振にもかかわらず良好な雇用条件が維持され、コア物価が高い水準にとどまっていて、物価安定のための緊縮的なマクロ政策基調が要求される状況」とし「通貨政策は物価上昇率が物価安定目標の2%水準で管理できるよう現在の金利水準を当分維持する必要があり、財政政策は景気浮揚よりも中長期的な成長動力確保と脆弱階層保護に集中する必要がある」と提言した。

また「国内外の高金利基調の持続で金融市場に不安定な部分が存在するだけに、金融システムのリスクが発生しないよう点検する必要がある」と述べた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9d9996309c8015995b4dfb9daef9f9261c1ab596