「(中国・中央アジア首脳会議が開催された)西安には多くの川が流れているが、G7(主要7カ国)サミットが開催される広島は政治の汚物を吹き出している」

【表】環球時報の過激な表現の事例
https://www.chosunonline.com/svc/view.html?contid=2023052080008&no=1

 中国メディア「環球時報」の19日付社説は最初からこんな文章で始まる。G7(主要7カ国)サミットを「偽物の多極主義そのもの」と批判し、議長国の日本に対しては「放射能汚染水の放流にこだわり、今や政治のごみまで排出している」と非難した。

 19日付の環球時報には低俗な言葉が数多く飛び出したが、これは驚くほどのことではない。国際ニュース専門の同紙は中国でもその極度の民族主義的傾向から「闘鶏」と呼ばれているからだ。米国のウェブ外交誌「ザ・ディプロマット」は環球時報の特徴について「報復、嘲弄(ちょうろう)、ためらいのない脅迫」と要約した。

 嘲弄が特技の環球時報だが、実は中国国内では主要メディアと認識されていない。環球時報は中国にある18の長次官級メディアには含まれておらず、庁局級(局長級)メディアにとどまっている。つまり長官級の人民日報や新華社通信、次官級のCCTV(中国中央テレビ)などと比べるとその権威はかなり低い。官(中央宣伝部)が統制する中国メディアはそれぞれの級が明確に分けられている。

 環球時報はその記事の多くが外信を引用・翻訳したもので、独自のコンテンツは1日2本掲載される社説と4-5本の外部寄稿くらいだ。発行部数は2001年に200万部を突破したが、その後は現状維持が続いている。1993年に中国共産党の機関紙「人民日報」の国際部が発行した新聞からスタートした。

 傘下には英語版の「グローバル・タイムズ」とインターネット版の「環球網」がある。中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、「耿直哥(言うべきことは言うタイプ)」という意味のアカウントで、より過激な論調のコラムも発信している。

 環球時報の過激さは初めて見る人には衝撃的だが、読み続ければ陳腐なものだ。「間抜け」「狂った」「悪夢」などの言葉が主に繰り返されるだけだ。2016年に西海で操業中の中国漁船に韓国海洋警察が実弾射撃で警告した際には「韓国は気が狂ったのか」と批判し、THAAD(在韓米軍の高高度防衛ミサイル)による韓中対立が激しかった2017年には韓国に対し「キムチばかり食べて間抜けになった」と侮辱的な言葉を使った。それ以外の国に対しても拳を突きつけるかのように普通に「こいつら」と言う。個人的な感情をむき出しにしたような記事が相次ぐのだ。そのためテーマごとの強弱の調整にも失敗している。かなり過激な言葉を使っても、閾値が高くなるだけでその伝達力や説得力は徐々に低下する。

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Yahoo!Japan/朝鮮日報 5/20(土) 10:56配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/c50ddd739f069f8ffaacb45e22d0f7cb4983bb35