2023年05月19日、日経平均が3万円台を回復したということで、なぜか韓国メディアも色めきたっています。

以下が日経平均の日足チャートです(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。

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↑ギャップアップに次ぐギャップアップで3万円を回復。

月足にして時間軸をもっと引くと以下のようになります。

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日本株式市場はバブル時代につけた最高値さいたかねをいまだに更新しておらず、「駄目だ」といわれ続けてきました。

ちなみに日経平均の最高値さいたかねは1989年の「3万8,915円87銭」で、05月19日は、バブル崩壊後の最高値さいたかねを更新しました。

恐らく岸田首相はガッツポーズをしているものと思われます。

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↑KOSPIの日足チャート。2日連続してギャップアップしています。

Money1でも連日ご紹介しているとおり、KOSPIの方も2日続けてのギャップアップだったのですが、日経平均のようにエポックメイキングな上昇とはなっていません。同じように、月足にして時間軸を引くとKOSPIは以下のようになります。

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コロナ禍での墜落からの戻しで達成したのが最高値さいたかね「3,316.08」。このあと急激に下落し、今は戻しがきています。

日本がバブル崩壊後の最高値さいたかねを更新したというので、『ソウル経済』が以下のような記事を出しています。冒頭から一部を引いてみます。

「失われた30年」という修飾語がつきまとう日本経済にようやく追い風が吹いている。

成長率が3四半期ぶりにプラスに「サプライズ」転換したのに続き、株価はバブル経済以来の最高水準を達成した。

パンデミック収束と円安による企業業績の改善、内需の活性化、緩和政策の継続見通しによる円安、半導体投資の誘致などが影響した結果と考えられる。
(後略)

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「??・???・???? ‘3??’…日?? 1980?? ?? ????」

「「失われた30年」という修飾語がつきまとう」などの実に嫌味ったらしい書きようですが、日本が復活するのではないかという記事で、タイトルは、「『円安・低金利・業績改善の3拍子』…日本株式市場、1980年代の栄光を再現するか」となっています。

以下が面白いところです。

日本株の活況は、企業業績の好調、円安、企業の構造改革や株主還元強化への期待感などが複合的に作用した結果だ。

『日本経済新聞』が東京証券プライム市場の上場企業1067社の2022年度(2022年04月~2023年03月)の業績予想を分析した結果、純利益が前年比2%増加し、3年連続で最高益を達成する見通しとなった。

特に、コロナ19で大きな打撃を受けた非製造業の純利益が14%も増加した。同紙は、輸出企業も現在1ドル当たり138円前後の円安の影響で、今年堅調な業績を示すと予想した。

今年初め、東京証券取引所が株価純資産倍率(PBR)が1倍にも満たない「低評価」上場企業に対応策の策定を要請したことも、国内外の株主の期待感を高め、買いにつながったという分析だ。

5月08~12日に外国人投資家が購入した日本株は5,658億円分に達する。
(後略)

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「??・???・???? ‘3??’…日?? 1980?? ?? ????」

韓国メディアは「円安で日本は経済危機になる」という記事を出していたはずなのですが、宗旨変えしたのでしょうか。

日本の中にも、すぐに「日本は駄目だ、日本は駄目だ」と言う方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。斜め上にある国のような自信過剰はいけませんが、もう少し日本が持っているパワーを評価するべきでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/105812