去年、韓国の中国に対する経常収支は、ここ21年で初めて赤字となった一方、アメリカに対しては、自動車輸出の好調などでおよそ700億ドルと過去最大の黒字となりました。

中央銀行の韓国銀行が22日、まとめたところによりますと、去年の全体の経常収支は298億3000万ドルの黒字で、黒字幅はおととしより554億ドル減りました。

国別に見ますと、中国に対する経常収支は、おととしは234億1000万ドルの黒字でしたが、去年は77億8000万ドルの赤字となりました。

中国との経常収支が赤字となったのは、半導体価格が著しく下がった2001年以降、初めてです。

去年は、機械・精密機器や石油製品などの輸出が減り、原材料などの輸入が増えたことで、貿易収支が赤字に転じたうえ、運送費用の増加や配当収入の減少などにより、サービス収支や所得収支の黒字幅が減少したことなどが影響しました。

一方、アメリカに対する経常収支は、黒字幅がおととしの455億4000万ドルから去年は677億9000万ドルへと、およそ1.5倍に増え、統計を取り始めた1998年以降で過去最大となりました。

乗用車などの輸出が増え、貿易収支の黒字が大きく拡大したほか、運送収入や配当収入の増加によりサービス収支や所得収支も改善されました。

日本に対しては、引き続き赤字でしたが、赤字幅は縮小しました。

加工品や石油製品などの日本への輸出が増えたことや、配当所得が改善された影響で、日本に対する経常収支の赤字幅は、おととしの222億ドルから、去年は177億8000万ドルに減りました。

KBS Update: 2023-06-22 15:38:54
http://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=85784