キャスターの辛坊治郎が6月29日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。7月1日から施行される中国の改正反スパイ法について、「いつでも誰でもスパイにできるということだ」と指摘した。

中国外務省の毛寧副報道局長は28日、7月1日に施行される改正反スパイ法で外国人記者の取材活動が制限される可能性を問われ、「外国人記者の取材活動と関連づける必要はない。法や規則に基づき合法である限り、何も心配することはない」と述べた。今回の改正では、国家の安全と利益に関する文書やデータ、資料、記事を含む国家機密の所持をスパイ行為の定義に加えたが、国家の安全や利益の対象範囲は明示されていない。

辛坊)2014年に施行された中国の反スパイ法が7月から強化されるようですが、どのように強化されるかは分かりません。

中国では今年3月、アステラス製薬の日本人男性社員がスパイ容疑で拘束されました。この男性がその後、どうなったかは全く分かっていません。そもそも、この男性が拘束された理由が開示されていません。

この男性以外にも、中国の反スパイ法で拘束された日本人は他にもいます。例えば、刑務所に入れられ、その後に帰国できた人もいますが、その人自身も摘発された理由が分からいと言っています。理由も分からず刑務所へ入れられ、いつ出られるかも分からないなんて、よほど精神力のある人でなければ、心を病んでしまうと思います。

改正反スパイ法は、国家の安全と利益にかかわる情報を全て対象としています。しかし、何が国家の安全と利益に関わるかが分かりません。それは中国当局が判断するということです。しかも、反スパイ法には「その他のスパイ活動」という記述もあります。「その他の」ということは、どんな行為でもスパイ活動に仕立て上げられます。つまり、いつでも誰でもスパイにできるということです。

6/29(木) 18:45 ニッポン放送
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