ソウル梨泰院(イテウォン)のある飲食店で職員を暴行した容疑が持たれているウクライナ外交官が現行犯で逮捕されて釈放された。こうした中、当時この外交官が酒に酔った勢いで暴行する場面が撮影された防犯カメラの内容が公開された。

28日、ソウル龍山(ヨンサン)警察署によると、警察は今月25日、酒に酔って飲食店の職員と出動した警察官などに暴行を加えた容疑で駐韓ウクライナ大使館一等書記官Aさん(40代・男性)を現行犯で逮捕した。

Aさんは25日午後11時50分ごろ、ソウル龍山区梨泰院のある飲食店に列に並ばないで入店しようとしたが、これを制止する職員を暴行した容疑が持たれている。また、通報を受けて出動した警察官を暴行した容疑(暴行・公務執行妨害)も持たれている。

27日、JTBCが公開した防犯カメラの映像によると、Aさんは制止しようとする飲食店の職員の腹部を右の拳で殴った。暴行場面を目撃した人々は、「Aさんが突然ボクシングの構えをして『ファイト、ファイト』と話した」と伝えた。

また、Aさんは当時泥酔状態だったという。

警察は当時Aさんを現行犯で逮捕したが、彼が免責特権を行使できる外交官身分であることを確認して翌26日午前に釈放した。

外交条約であるウィーン条約第31条によると、外交官と彼の家族は免責特権が認められて駐在国で犯罪を犯しても刑事処罰を受けない。Aさんが免責特権を行使するなら、警察は事件を「公訴権なし」として不送致処分に付すことになる。

該当事件が伝えられ、駐韓ウクライナ大使館は「韓国国民と関係者に謝罪する」というコメントを出した。

大使館側は「この問題に対する完全かつ公正な調査のために韓国当局と緊密に協力している」と明らかにした。

7/28(金) 13:39 中央日報日本語版
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