・韓国で「意外な日本人アーティスト」が「大人気」!
ー中略ー 

 最近、韓国で日本人アーティストであるimaseの『Night Dance』」という歌をよく聞く。

 この歌が街中でかかっているのを聴くこともあれば、小学生ぐらい子ども達が口ずさんでいたりする。
BTSのジョングクもimaseにはまっているということを自身のライブ配信チャンネルの中で語り、ファンの間で話題になったという。

 現在、22歳の彼は岐阜県に生まれ、3年前から音楽活動を始めたという。
自身の歌をTikTokにアップしていったところそこから注目が集まり、2021年にはテレビ東京のオーディション番組に参加。
惜しくも優勝は逃したものの、TikTokでの人気が評価されメジャーデビューをすることとなったようだ。

 現在、韓国で話題の『Night Dancer』は5曲目のシングルで2022年8月にリリース、
YouTubeやTikTokを通じて再生回数を着実に伸ばし、韓国の音楽チャート「Melon」にランクインする快挙も遂げた。

・「韓国人ラッパー」とコラボも…!
 そして、今年5月にはimaseは韓国人ラッパーのBig Naughtyとコラボして「Night Dancer Remix」をリリース、
さらには韓国語バージョンでの歌唱にも挑戦するなど、韓国でも活動の幅を広げつつある。

 一方、コラボをしたBig Naughtyは2003年生まれの20歳。ソウルで生まれ育ち、
高校時代より韓国の人気ラップバトルプログラムの「高等ラッパー」や「Show me the money」に出場し、
入賞するなどその才能が注目されていた。

 ちなみにBig Naughtyは高校は外国語高校で日本語を専攻していたことからも
日本語や日本事情に精通しているというのも納得である。

 KPOPと比較すると日本ではまだ認知や知名度が高いとは言えない韓国のラッパー界であるが、実は日本好きであったり、
日本人ラッパーとのコラボ作品を発表するラッパーが多く、日本とのつながりが深いのである。

・日本と韓国の「共通点」と「違い」
 Mad Crownが扮する覆面ラッパー「Mommy Son」は2018年に発表した「少年ジャンプ」という歌の中で
「SLAM DUNK」のオマージュとも言える歌詞で日本の漫画愛を表現した。

 また、同じくラッパーのSKOLOR(スカラー)の作品は日本語と韓国語織り交ぜ、
日本人ラッパーのJinmenusagiやMony Horse、TYOSinなどとコラボ作品を発表したりしている。

 メディアでの報道だけでなく、実際に筆者の友人の高校生の娘が藤井風や米津玄師、あいみょんが好きで、
周囲の同級生たちと聴いては盛り上がっているという話を耳にし、「彼らの音楽には韓国にはないクールさがあって良い」
という理由も聞いた。

 ダンスと歌で魅せ世界で商業的な成功をおさめるKPOPに日本人の若者達が夢中になる気持ちがわかるが、
その反面で韓国の若者達がJPOPに夢中になっていることも実に興味深い。

 前述の韓国で人気の日本人アーティスト達の特徴はYou TubeやTikTokから派生したこと、
さらに自身で作詞作曲を手掛け、その歌詞の多くに独特の世界観やメッセージ性があるというのが共通していると言えよう。

・「反日」はもう限界…!
 また、こうしたソロのシンガーソングライターが韓国では希少という点でも韓国の若者達にとっては斬新でウケているのかもしれない。

 日韓関係の考察から旅行、グルメ、そして芸能に至るまでMZ世代はテレビや新聞のメディアよりも
You TubeやTikTok、インスタといったSNSからの情報を重視している印象が強い。

 もちろん、SNSの情報もすべてを鵜呑みにすることは注意しなくてはならないが、
市民団体やメディアが日本のネガティブな報道についても
「反日をネタに世論を誘導しようとしている」という見方が若者の間で広がりつつあり、メディアで扇動するのはもう限界であり、
時代遅れと言えるのかも知れない。
ー後略ー

田中 美蘭(ライター)
8/6(日) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/9bcc0aac386b7ce995283c77ed4a98c8ddb7869b