SKハイニックスは、人工知能(AI)用超高性能Dラムの新製品である高帯域幅メモリ(HBM)の
第5世代(HBM3E)の開発に成功したと、21日明らかにした。
業界で初めてHBMの第4世代(HBM3)の開発と量産に乗り出したのに続き、第5世代製品でも主導権の獲得に乗り出したのだ。
HBMとは、複数のDRAMを垂直連結した製品で、従来のDRAMよりデータの処理速度が革新的に速くなり、
生成型AIなど高付加・高性能情報技術(IT)の領域で需要が伸びている。

SKハイニックスは、新たに開発したHBMの第5世代サンプルを、NVIDIAなどの顧客会社に供給し、性能検証を進めている。
NVIDIAのイアン・バック副社長は、「NVIDIAは、最先端のコンピューティング用HBMのために、
SKハイニックスと長い間協力を続けてきた」とし、「今後も、次世代AIコンピューティングを披露するために、
第5世代製品でも協業が続くことを期待する」と話した。
NVIDIAは、高性能AIには欠かせないグラフィック処理装置(GPU)の分野のグローバルトップ企業だ。
SKハイニックスは、昨年6月もNVIDIAにHBM3を供給し始め、業界で初めてHBMの第4世代の量産に乗り出したことがある。

第5世代製品のデータ処理速度は1秒当たり1.15TB(テラバイト)で、前世代に比べて40%ほど速くなっている。
これは、フルHD級映画(5GB容量)230本分のデータを1秒で処理できる水準だ。
SKハイニックスは、「HBM3を独占的に量産してきた経験を土台に、世界最高性能が具現されたHBM3Eの開発に成功した」とし、
「来年上半期(1〜6月)からHBM3Eの量産に入り、AI用メモリ市場で独歩的な地位を確固たるものにする」と強調した。

半導体業界では、メモリ不況を打開する戦略としてAI用HBMを新たな成長エンジンにし、激しい競争を繰り広げている。
三星(サムスン)電子も、HBMの第4世代の量産準備を終えたのに続き、
今年下半期(7〜12月)中に第5世代製品の開発を終える計画だ。
後発走者である米マイクロンも先月、第5世代級の「HBM3 Gen2」の開発に成功し、顧客会社のサンプル検証を開始したと発表した。
台湾の市場調査業者・トレンドフォースは、来年のグローバルHBM市場は、
三星電子とSKハイニックスが各々46〜49%を、マイクロンが4〜6%を占めるだろうと予測している。

パク・ヒョンイク記者 beepark@donga.com
Posted August. 22, 2023 08:39, Updated August. 22, 2023 08:39
https://www.donga.com/jp/home/article/all/20230822/4373536/1