韓国の野党陣営は、飽きることなく東京電力福島第1原発の処理水放出に関する〝怪談〟を振りまき、「日本による核テロだ」「その共同正犯が尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権だ」と扇動している。

しかし、先週末の大集会の動員数(警察発表7000人)を見れば、ヤマは越したと判断すべきだろう。

その一方で、再び炎が大きくなり始めたのが、「韓国土地住宅公社(LH)」の分譲マンションの「鉄筋不足」問題だ。建設資材の中抜き・横流しは当たり前の役得、施工監理法人もお仲間で、現場では手抜き工事―言うならば「韓国病」の象徴が「鉄筋不足マンション」だ。

それが1万2000戸もある。明日にも崩壊するというわけではないとしても、そこの住民たちのストレスはどれほどか。民間マンションにも調査が進むと、「鉄筋不足マンション」の住民はどれほどに達するのか。それをどう処理していくのか、尹大統領の手腕が問われる。

きっかけは4月29日深夜、仁川(インチョン)市で建設中のマンションの地下駐車場が突然崩落したことだった。

居住棟に隣接する地面を掘り下げて大駐車場をつくり、無梁板構造の床スラブを天井とし、そこに盛り土して子供の遊び場にする計画だった。が、何の前触れもなく床スラブが崩れ落ちた。完工後に子供たちが遊んでいたら大惨事になるところだった。

すぐに調査が入り、無梁板構造に不可欠な鉄筋材(せん断補強筋)が入っていなかったことが分かった。施工したGS建設(=LGグループから独立したGSグループの建設会社)は当初、「単純なミスだ」と強弁した。

しかし、すでに分譲権を買っている入居予定者たちが、「居住部分はどうなっているのか」と騒ぎ始めた。GS建設が施工した他のLH分譲マンションの住民たちも大声を出した。

結局、LHは分譲したマンションを、超短波で透視する手法で全数調査した。結果は15団地の1万2000戸が「鉄筋不足」と判明した。

その間に、LHの分譲マンションに関する「韓国病」が次々と明るみに出た。

LH幹部の天下り先の建設会社への随意発注、施工監理法人もLH幹部の天下り先。中抜き、手抜き、なんでもOK、まさに「建設利権カルテル」だ。

それでもLHは公社だ。民間の建設会社が、資金に窮しながら建てたマンション団地はどうなっているのか。

無梁板構造で建てられた民間マンション298団地25万戸も、政府が全数調査することになった。その結果によっては大パニックだ。

LH分譲分のうち、「鉄筋不足」が判明したマンションの住民たちは「建て替え」を要求している。集団訴訟になるかもしれない。民間マンションでも「鉄筋不足」が明らかになれば、同じような動きになるだろう

尹大統領は「建設利権カルテルの絶滅」を宣言した。大統領周辺からは「ほとんどは文在寅(ムン・ジェイン)前政権の時代に施工された物件だ」との声も漏れてくる。が、野党陣営は「前政権に罪をなすりつける責任逃れだ」と逆攻勢をかける構えだ。

補強工事で済ますとしても、建設会社はどこも資金事情が悪い。LHも建て替えに応じられるような資金事情ではない。だが、大統領周辺からも、野党陣営からも「現実の対処方法」は出てこない。だから、とりあえず政争に…救われない国情だ。

■室谷克実(むろたに・かつみ) 

https://www.zakzak.co.jp/article/20230831-BIJSCXHCMJJS7DABGRO4OUQI2Y/

【Money1】 韓国は一事が万事「テキトー」。「鉄筋ヌケ」マンションの全数調査も「いい加減だった」と発覚 [8/14] [仮面ウニダー★]
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1691986940/