中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報元編集長である胡錫進(フー・シージン)は7日、「和服を過度に気にするのは日本への買いかぶりだ」と主張した。

先日、湖北省武漢市の盤龍城国家考古学遺跡公園で漢民族の伝統的な衣装である漢服を着た女性らが写真撮影をしていたところ、公園の職員らが「日本の服装でここへ来てはいけない」などと追い出そうとし、女性らが「中国人が自分の国の服を知らないの?」「これは日本人の服じゃないわ」と反論するなど、押し問答になった。

この騒動が注目を集めたことを受け、胡氏は自身の動画チャンネルで「われわれの社会は今、日本の要素をどう扱うかという問題で少し緊張しすぎている」と指摘。「小日本(日本に対する蔑称)はわれわれがそれほどまでに注意を払うに値する存在ではなく、そのようにするのはいささか買いかぶり過ぎだ」と主張した。

そして、「現在の最大の戦略的駆け引きの相手は米国であり、日本は米国の追随者に過ぎない。中国のGDPはすでに日本の3倍以上で、宇宙航空技術、電気自動車技術、インターネット応用技術など多くの分野で日本を追い抜いている」と主張。さらにロケットの打ち上げや高速鉄道、高速道路網、核兵器戦力や通常兵器などを挙げ、「これらはいずれも日本の実力とは比べ物にならない」と自賛した。

その上で、「中国社会は現在、自信に満ちているはずで、当時の日本の侵略がもたらした民族の悲しみが、引き続きわれわれが日本と付き合う上での主導的な感情であってはならない」と言明。「われわれはもう日本を恐れる必要はなく、日本との摩擦が発生した際には、日本に対する恨みを蔑視へと変えることができる。日本に対する認識と感情を調整することは、中国が完全に立ち上がるための必要なステップだ」と自論を展開した。

胡氏はまた、「『日本は中国に対して戦略的に文化を浸透させている』という過激な言説を目にしたが、これはもう何十年も衰退し続けている日本を買いかぶり過ぎている。この海を隔てた隣人『小日本』に今できるのは、わずかに残った部分的なリードと誇りを守ることだけだ」とし、「『恐日』を続ける人々には現代中国人としての自信を持ってほしい。われわれの戦略的な考えの大部分は米国に向け、軽重をはっきりと把握し、日本との衝突を全局的なものととらえてはならない。日本を安定的に抑えてそちらからの妨害を減らすことで、より多くの精力を対米ゲームに向かわせることは、中華民族の大きな知恵の一部だ」と主張した。(翻訳・編集/北田)

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