Record ASEAN 2023年9月28日(木) 5時0分
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独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは24日、SNS上で拡散するうわさと犯罪映画のヒットにより
中国人がタイ旅行を敬遠しているとするAFP通信の記事を取り上げた。

記事によると、中国人観光客の「恐怖」は、今夏に劇場公開されヒットした映画「孤注一擲(No More Bets)」
によって引き起こされた。

「孤注一擲」は、東南アジアを拠点にSNSなどを利用した特殊詐欺事件にスポットを当てたもので、
詐欺拠点で行われている被害者への拉致監禁や虐待、犯罪の巣窟の有様など犯罪現場のリアリティーを緻密に描いた話題作だ。
主演は中国の歌手・俳優のレイ(チャン・イーシン、張芸興)と女優のジン・チェン(金晨)。

記事によると、タイは観光、特に中国からの観光に大きく依存している。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックが起こる前は毎年1000万人を超える中国人観光客を迎えていた。

タイはこの数字の回復を切望しているが、同国の観光業界は、
「観光客が誘拐され、国境を越えてミャンマーやカンボジアの残忍な詐欺拠点で働かされるのではないか」といううわさが
SNS上で拡散したことによる打撃を受けている。

中国人観光客のジア・シュエチオンさん(44)は、両親の反対にもかかわらず、夫と娘と共にタイで1週間を過ごした。
「両親はそこが安全ではないと感じて、私たちに行かないよう説得した。
友人らも『あなたが行って問題ないことが分かれば、私たちも行く』と話していた」と語る。

「孤注一擲」は8月に公開されたばかりにもかかわらず、中国で今年3番目のヒット作となっている。

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北京の学生、チエン・リーナーさん(22)は、一部のうわさは「誇張されている」ことを知ってはいるが、
それでもタイへの旅行には不安があるとし、
「私たちがカンボジアやミャンマーなど他の場所に連れて行かれるのではないかと心配だ」と語る。

タイは2019年に記録的な1100万人の中国人観光客を迎えたが、これは同年の観光客全体の4分の1に相当する。
しかし、今年に入ってからの中国人観光客は230万人にとどまっている。
タイ政府は先週、観光目的で同国を訪れる中国人に対し、9月25日から来年2月29日までの時限措置として、
査証(ビザ)を免除することを発表した。(翻訳・編集/柳川)

https://www.recordchina.co.jp/b921123-s43-c30-d0192.html