「新大久保に友達と遊びに行きたいんだけど……」。先日、17歳の長女から小遣いを無心された。
地方から上京してきた16歳の新進女優を取材すると、「新大久保のサムギョプサル食べ放題に行くのが夢」だという。
立て続けに10代女子から聞いた「新大久保」の地名。なぜ若者は、この街に引かれるのだろう。秘密を探るべく、最初の韓流ブームから20年の現地を歩いた。(小間井藍子)

ハングル文字の看板、韓国フードの屋台などがひしめき、「コリアンタウン」と呼ばれるJR新大久保駅周辺(東京都新宿区)。
駅前は平日の昼間も人でごった返している。特筆すべきは、その大半が女性だということ。10~20代が多いようだが、中高年の姿もちらほら見える。

「1990年代までは若い女の子が集まるような街じゃなかったんだけどね。
駅のガード下に天使の絵を描いて、懸命にイメージアップ作戦をしていたくらいだから」

 新大久保商店街振興組合顧問の伊藤節子さん(71)はそう振り返る。転機は、やはり2003年頃に始まった「冬ソナブーム(第1次韓流ブーム)」。
韓国系の店がどっと増え、中高年の女性たちが押し寄せた。

若者の姿が目立つようになったのは、もっと最近でこの10年ほど。K―POPグループ「BTS」が牽引(けんいん)した第3次韓流ブーム以降ではないかという。
アイドルグッズや韓国コスメの店が次々にでき、屋台グルメの食べ歩きといった新たな楽しみ方も定着した。

●路地裏に出店
 「今は『カペ(カフェの韓国語)』でしょ。前は住宅だったところにも、どんどんできてるよ」。
新宿韓国商人連合会の呉永錫(オヨンソク)名誉会長(71)が教えてくれた。

続きはYahooニュース 讀賣新聞(元記事は一部有料)
2023/11/02
https://news.yahoo.co.jp/articles/834bb8aef120e4c98c25b39f6cc0b2ff41052ecb