7−9月期の韓国企業の成長性と収益性指標が悪化した。前年同期と比較し売り上げは5%減り、営業利益率も0.8ポイント下落した。半導体不振が続き、自動車輸出も鈍化した結果だ。

韓国銀行が12日に公開した「7−9月期企業経営分析結果」によると、外部監査対象法人企業2万2962社(製造業1万1604社、非製造業1万1358社)の7−9月期売り上げは前年同期比5.2%減った。

売り上げは4−6月期から2四半期連続で前年同期と比べ減少した。減少率も2020年4−6月期の10.1%以降で最も大きかった。

業種別では機械・電機電子業の売上高が前四半期の15.4%減に続き8.8%減と不振が続いたが、減少幅は縮小した。

半導体価格の下落にも人工知能(AI)需要拡大などで半導体輸出額の減少幅が34.8%から22.6%に縮小した影響だ。

自動車・運送装備は輸出成長が鈍化し売り上げ増加幅は23.7%から10.0%に縮小した。

非製造業の売り上げ増加率は4−6月期のマイナス0.7%から7−9月期はマイナス3.1%で減少幅が拡大した。

電気ガス業が10.0%からマイナス1.9%とベース効果の影響で振るわず、卸小売業はマイナス5.1%からマイナス7.0%に売り上げ下落幅も大きかった。

規模別では大企業がマイナス4.8%からマイナス5.8%、中小企業がマイナス2.0%からマイナス2.7%といずれも売上高減少率が拡大した。

収益性指標も悪化した。全調査対象企業の7−9月期の売上高営業利益率は4.0%で前年同期の4.8%より下落した。

業種別の製造業営業利益率は昨年7−9月期の5.4%から今年は4.0%で1.4ポイント下がった。これに対し非製造業は4.0%から4.1%と小幅に上昇した。

細部業種では製造業のうち機械・電機電子が8.7%から0.9%、非製造業では運輸業が15.0%から7.9%と利益率の下落が目立った。

それぞれ半導体価格下落にともなう在庫資産評価損失と上海コンテナ運賃指数下落などにともなう収益性低下のためというのが韓国銀行の説明だ。

一方、電気ガス業は電力卸売価格下落で収益性が改善され営業利益率がマイナス16.6%から1.2%に上がった。

規模別では大企業が4.7%から4.1%、中小企業が5.4%から3.9%といずれも営業利益率が落ちた。

税引き前純利益率は5.1%で昨年7−9月期の5.0%と同水準だった。

財務安定性指標を見れば、全企業の7−9月期負債比率は90.2%で4−6月期の90.8%より低くなった。借入金依存度は26.0%から25.9%に小幅に改善された。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bbfd666a2711975b213a7e1a14f760022ed43732