・日韓の住居の違い
 2023年は、日韓関係はここ数年で圧倒的に「カイゼン」した年だった。

 文在寅政権で「反日不買」が大きく盛りあがったときは「史上最悪の日韓関係」と言われたものだが、それが尹政権に代わったことで、
日韓関係には明るい兆しが出てきている。

 最近では日韓の交流も増えてきているが、日本と韓国に住んだことのある私からすると不安もある。
日韓では社会、生活、文化で想定外の「違い」があり、それを知らずに直面した時に、相手を嫌だと思ってしまう可能性があるからだ。

 たとえば、韓国の賃貸契約では日本と少し事情が違う。

 住居も店舗も日本同様の賃貸契約と、もう一つ「チョンセ」というシステムがある。

 「チョンセ」とはその物件の市場価格の50~90%の保証金を入れることで、契約期間中の家賃を免除、もしくは相当安くし、
退去時には保証金を全額返すシステムだ。

・「チョンセ」というシステム
 ちなみに韓国で退去時の内装劣化による自己負担はないので、保証金は家賃を滞納していない以上普通に暮らせば
100%返ってくると思って良い。まれにタバコやペット臭で自己負担をするケースがある。

 たとえば私が江南でいいなと思い内見した高層マンションは、22階の40坪で売買が2億6000万円、「チョンセ」で2億4000万円だった。
どちらにしても入居はできない金額だが、こういう物件を個人が所有する際、「チョンセ」契約を募集して投資に回す場合が多い。

 私の知り合いの女性は祖母から28室のマンションを遺産で引き継ぎ、文在寅政権下で68室にした強者もいる。
話を聞いてみると「チョンセ」の自転車操業の様に金を回して不動産を増やしている様だが、
永遠に不動産バブルが続くと思っているところが不思議だ。

 ただ、こういった高額な「チョンセ」はその物件のクオリティーもあってのものと思うが、
韓国の建物自体が日本から見たクオリティーに合う金額になってないことは言うまでもない。

 ここ2年の間に、私の知る限り、新築マンションの天井裏から人糞が出てきたニュースは2~3度ではない。

・今年騙されていない人」
 また、韓国ドラマで街中の飲み屋街で酒を飲む場面の多くがコートやダウンジャケットを脱いでないのだが、
それは零下10度以上で店に隙間風が入り、いくら暖房が入っていても寒いからなのだ。

 韓国で雑居ビルの店舗、住居で密封性を求めるのは100%無理なのだ。

 私も13年韓国に住んでいるが、詐欺に遭っていないのは2年間ほどだ。ほとんど毎年、大小の詐欺の様な不払いを体験している。

 私の様なケースは稀と思うかも知れないが、韓国で自営業、フリーランスで働けば不払いを経験してない者はいないと私は思っている。

 それだけ私の周りの日本人、在日、韓国人のみんな何ら大小関わらず毎年不払いを喰らっている。

 一度、年末の飲み会に「今年騙されてない人のおごりな」と言った際に私含め5人はみんな被害に遭っていたこともあった。
豊 璋(在韓国コンサルタント)

現代ビジネス 12/18(月) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d5213c7caa23a3a800c456e261822459e2b9192