・18日に生産を停止し、従業員による工場への立ち入りを禁じたという
・2月末に1月分が支払われた後、給料は減額される−従業員

中国の電気自動車(EV)メーカー、華人運通は少なくとも半年間、工場の操業を停止をする。業界の成長が伸び悩む中で、同社は苦戦を強いられている。

プレミアムブランド「HiPhi(高合汽車)」を展開する華人運通は18日に生産を停止し、従業員による工場への立ち入りを禁じた。公に話す権限がないとして従業員の1人が匿名を条件に明らかにした。

2月末に1月分の給料が支払われ、従業員らはその後、2月18日−3月18日の間に給料の7割を受け取る。従業員向け文書を引用してこの従業員が語った。それ以降は、最低賃金が支払われるという。

世界最大のEV市場である中国は数年間にわたる急成長を遂げた後、消費者の需要後退と貿易摩擦の激化による輸出見通しへの悪影響から、減速に見舞われている。

華人運通はブルームバーグ・ニュースのコメント要請には応じず、営業所への電話取材も返答はなかった。同社が苦境に陥っていると報じた財新などの現地メディアに対しては、操業停止を否定している。

中国メディアは1月、華人運通が広州や成都などで店舗を閉鎖し、一部サプライヤーへの支払いに遅延が生じていると伝えており、同社への圧力は高まっている。華人運通は当時、通常通り営業していると説明していた。

華人運通のような比較的規模の小さいメーカーは激しい競争で大きな打撃を受けており、業界から完全撤退する企業も多い。

Bloomberg 2024年2月20日 12:45 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-20/S94JF3T1UM0W00