巨人の球団創設90周年と台北ドームの開業を記念した親善試合は、2試合で6万8790人と連日の大盛況。
当地での動員力に大きな手応えを得て4日、空路で帰国した球団首脳を本紙が直撃すると、
台湾次期総統も提唱したことがある台湾球団の日本プロ野球参入について、「いずれは一緒にやることになるんじゃないか」と
極めて前向きな姿勢を示した。
日本球界の盟主から発せられた一歩踏み込んだメッセージは、国境を越えた球界再編の呼び水となるのか。 (片岡将)

・次期総統も野球ファン
巨人の1軍が訪台して対外試合を行うのは球団初の試みだったが、2日の中信ブラザーズ戦で台湾野球史上最多の観衆を
台北ドームに集め、3日の楽天モンキーズ戦も3万人超え。
同夜には蔡英文総統が自身の公式Xに「野球の試合を通して台湾と日本の絆を再確認することができました!」
などと日本語で投稿した。

台湾総統が外国のスポーツチームにメッセージを送るのは異例だ。

日本人のファンだけでなく現地ファンも巨人のユニホームをまとい、G戦士に声援を送る光景に巨人・今村司球団社長(64)は
「大成功と言っていい」とうなずきつつ、「記念事業の単発で終わっちゃいけない。これをつなげていかないと」
と今後も交流を深めていく考えを示した。

台湾側でも追い風が吹いている。1月の総統選挙で与党・民進党の頼清徳副総統(64)が次期総統に当選。
5月20日に就任予定だ。国民党の候補らを退け民進党政権が史上初の3期目に入るが、
「伝統的に国民党はバスケットボール推し、民進党は野球推し」(台湾メディア関係者)といい、
頼氏自身も台湾球団の統一ライオンズの熱狂的ファン。
副総統就任から間もない2020年8月には、ナイター中継にゲスト出演し玄人はだしの試合解説で話題を呼んだ。

さかのぼって同年2月には産経新聞の単独インタビューに応じ、
「台湾のプロ野球チームが日本のプロリーグに参加できれば面白いと思う」と大胆なアイデアも披露している。
この国境を越えた球団拡張案について本紙が水を向けると、今村社長は「そう、知っている。
いずれは日台が一緒にやることになるんじゃないか。何といっても台湾の人口は2300万人。
お互いに成長できるやり方がベスト」と歓迎の意向を示した。

「侍ジャパンの社長だったときに国際大会のプレミア12を始めた。
アジアを中心とした国際交流にこそチャンスがあると思うからね」と今村社長。
日本球界の盟主から台湾への門戸開放に前向きな意見が出たことの意味は大きい。

・中国やタイなど含め「アジアメジャーリーグ」構想も
また、今回の台北滞在中には台湾のプロ野球統括団体・CPBLの蔡其昌コミッショナーとも会食したといい、
「これからもっと協力を深めましょうと話した」。蔡氏は日本の国会副議長に当たる立法院の副院長を務めた民進党議員。
頼氏の盟友でもある。今年でコミッショナーの3年の任期が切れるものの、各球団やファンの支持も厚く続投が確実視される。

蔡氏もまたコミッショナー就任前から大の野球好きで知られ、台湾球団では今回の巨人も対戦した中信のファン。
中信オーナーの辜仲諒氏はアジア野球協会会長も務め、中国やタイなども巻き込んだ「アジアメジャーリーグ」構想を
公言するなど、やはり国境を越えたプロ野球の活性化に意欲的だ。

日台ともに球界に強い影響力も持ったキーマンたちが手を携え、歴史的な〝合体〟を実現させたいなら、
台湾で〝野球推し〟の民進党政権が続く向こう4年間を逃す手はない。

2024.3/5 11:36
https://www.zakzak.co.jp/article/20240305-KJ44ZPC53BPS3I2XT7625W2QNA/

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