南部・台南市の市定古跡「陳徳聚堂」の本堂に珍獣の形をした大きなバルーンアートが登場している。沖縄の守り神「シーサー」と同市安平区の魔除け「剣獅」のスタイルが融合しており、より良い未来への期待が込められているという。

沖縄出身のアーティスト、胡宮ゆきなさんが手掛けた。胡宮さんは昨年、同市が若手アーティストの育成などを目的に設立した「台南新芸奨」の受賞者。今回は同賞の企画主旨に合わせ、同処に作品を展示することになった。

珍獣は「平安平安平」という名前。目が四つある他、口には武器をくわえている。片方は台南上空の戦闘機、もう片方は沖縄に生息するハブを象徴しているといい、額に飾られているレインボーWi-Fiはネットワークの重要性や力を示しているという。

陳徳聚堂は陳という名字の人たちの祖先を祭る祠。明の鄭成功時代に建立され、300年以上の歴史を誇る。徳聚堂の3文字には子孫が先人の徳の高い行いを敬い、家風とすることを希望する先祖の願いがこもっている。

(張栄祥/編集:荘麗玲)

台湾フォーカス 2024/03/18 18:55
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