闇で流通している偽造マイナンバーカードを入手したものの、本物と見比べてみるとやすやすと判別できる粗雑な作りのものだった。
さらに券面のICチップも見せかけだけの金属片であり、カードリーダーやスマートフォンで読み取りをされれば、
偽物であることはたちどころに露見するのだ。

ところが、某地方銀行の窓口業務の担当者に確認したところ、
「口座開設時にマイナンバーカードを本人確認書類として提示されても、ICチップの読み取りは行っていない」とのことだった。

さらに回線契約時にマイナンバーカードで本人確認を行っている携帯電話ショップの従業員からも、同様の証言を得た。

それとは対照的なのが、日本に居住する外国人に身分証として発行される在留カードを本人確認書類として提示した場合だ。
両者とも「ICチップの読み取りを行っている」というのだ。

両現場とも、ICチップの読み取りに用いられているのが、「在留カード等読取アプリケーション」。
法務省は「在留カードの偽変造が横行している」として、Android端末やiPhoneなどにインストールして
使用できる同アプリを2020年末から無料配布しており、活用を呼びかけている。

しかし、3月13日現在、マイナンバーカードの真贋を判別するためのICチップを読み取るアプリは存在しない。
ただ、方法はある。デジタル庁が配布しているスマホ用の「マイナポータルアプリ」には、
マイナンバーカードのICチップを読み取って認証する機能が備えられている。この機能を使えば、真贋の判別は可能なのだ。

もっとも、この方法によるマイナンバーカードの真贋判別について、総務省とデジタル庁はともに、
「想定も推奨もしていない」と筆者の取材に回答していることは付記しておく。

一方で、河野デジタル相が呼びかけている真贋判別方法は次のとおり。

「カードの右上にマイナちゃんが印刷されていますが、パールインキという特殊なもので印刷されており、
見る角度で色が変わります」

庁の名前とは裏腹のなんともアナログな手段である。筆者が接触したマイナンバーの偽造組織の関係者によれば、
マイナちゃんの印刷部分にホログラムをあしらい、「見る角度で色が変わる」特徴も似せた
「第2世代」偽造カードの流通も始まっているという。

偽造マイナンバーカードの跋扈を食い止めるためには、やはり在留カードに関して法務省が行っているように、
国民やカードの利活用現場が簡便に使用できる真贋判別アプリの配布と周知が急務ではないか。 =この項おわり
■奥窪優木

2024.3/20 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240320-2KJ2Y3YB5RMQTKR5BSGXVN3TBM/

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