日本の岸田文雄首相は28日「日朝(日本と北朝鮮)が成果を出す関係の実現は双方の利益に合致する」と述べ、北朝鮮との首脳会談実現に向けた努力を今後も続ける考えを示した。岸田首相は東京の首相官邸で行った会見で「(北朝鮮との関係改善が)地域の平和と安定に大きく貢献するという私の考えに変化はない」と発言した。岸田首相のこの発言は、「首脳会談に向けた日本との交渉を拒否する」とした金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長の26日付の談話を受けてのものだ

岸田首相は拉致被害者帰国に向けた北朝鮮との対話が実現した場合、その交渉を進める方向性についても「日本における数々の懸案を解決する基本方針を実現するため、首相直属の高官級対話を引き続き進めていきたい」と説明した。岸田首相は先月9日に日朝首脳会談の必要性に言及し、これに対して金与正副部長は談話を通じて「岸田首相の訪朝は可能」と回答した。しかし金与正副部長は「核・ミサイル開発を問題視せず、拉致被害者問題も取り上げない」などの前提条件を提示した。

これに対して岸田首相は「拉致問題を除外した対話」に否定的な考えを示した。北朝鮮は拉致問題を除外した対話を求めてきたため、結果的に日本との首脳会談を拒否する形となった。

キム・フィウォン記者

朝鮮日報 2024/03/29 11:00
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