【ワシントン＝向井ゆう子、上村健太】岸田首相と米国のバイデン大統領、フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は１１日午後（日本時間１２日朝）、米ホワイトハウスで会談した。日米比の首脳会談は初めて。南シナ海や東シナ海で一方的な現状変更を試みる中国への懸念を共有し、防衛協力の強化で合意した。

３か国は会談後、「自由で開かれたインド太平洋」と「国際法に基づく国際秩序」をうたう共同声明を発表した。声明では日米比の連携強化で、「インド太平洋地域、世界の安全と繁栄を促進できる」とした。

中国は、フィリピンと領有権を争う南シナ海のアユンギン礁（中国名・仁愛礁）や日本の尖閣諸島（沖縄県）がある東シナ海で、強引な海洋進出を続けている。こうした動きを踏まえ、共同声明では中国を名指しして、「深刻な懸念」を明記した。

日比両国とそれぞれ同盟関係にある米国は、「揺るぎない同盟上の関与」を表明し、中国をけん制した。台湾を巡っても「平和と安定の重要性」を確認した。

具体的な協力強化策としては、防衛・海上保安当局間の共同訓練・演習を実施。２０２５年には日本近海でも訓練を行う予定だ。

読売新聞　2024/04/12 07:11
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240412-OYT1T50049/

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