Record China 2024年4月21日(日) 10時40分

中国メディアの観察者網は17日、「ロシアの自動車市場でなぜ中国車が好調なのか」とする記事を配信した。

記事によると、中国車のロシアでの供給、販売は2023年に急速な伸びを示した。

ウクライナ問題で海外ブランドが次々撤退したことを背景に市場の空白を埋めていったのが中国勢だ。
同市場での立ち位置はもはや「補助的モデル」ではなく販売ランキングで上位を占めるに至ったといい、
記事は23年の中国車の販売台数が前年の4.4倍となる55万3000台、輸入台数は7倍の約80万台に達したことを伝えた。

そして、中国車のロシアでの競争を可能としている要因として挙げたのが「ハイエンド需要への対応」だ。
西側諸国の対ロ制裁が始まってからロシアの自動車価格は上昇を続けたもののその品質は「お世辞を言いづらい」とし、
「ロシアの消費者は若干高いが品質が自国ブランドをはるかに上回る中国車を選ぶ傾向にある」と指摘。
大量に輸入された中国車は250万~350万ルーブル(約410万~570万円)の市場を埋めているとも紹介した。
長期的に見ると中国の自動車メーカーはロシアで長きにわたって80%以上のシェアを占める見通しという。

記事はさらにロシアの消費者が中国車を好む二つの主な理由として、「美しいデザイン」と「選択の幅の急激な縮小」に言及した。
デザインの美しい中国車はロシア車に比べ高級感があり、また多くの西側ブランドが去ったことで「少しいい車」を
手に入れたい消費者には「自国ブランドの『ラーダ』か中国車か」という選択しかほぼ残されていないのだという。

記事はその一方でロシアでは以前から中国車に関心が持たれており、中国車に対する現在の歓迎ぶりは対ロ制裁、
ロシアで西側の車が買えなくなったことだけが原因ではないとも指摘。中国車が持つ確かな質こそが歓迎の根本的な原因だと論じた。

また、「何がロシアの消費者を中国車に殺到させているのか。答えは中国車の品質、機能、デザイン、高級感などにおける急速な
進歩だ」とし、外観デザインをめぐっては「10年前のロシアで中国車は『スタイリッシュさが足りない』の代名詞だった。
人々が中国車について話す時、欧州や米国、日本のモデルを模倣した外観だとしか言われなかっただろう。
だがわずか数年間で全てが変わった。
中国の大手メーカーは世界で最も優れたデザイナーの招聘(しょうへい)に動き始めた」と説明した。
「高品質な内装」「充実した設備」「安全性の高いエンジン」についても説明せを行い、
「以前は欧州や韓国、日本車の『安価な代替品』と捉えられていた中国車だが、今は中国車自体がトレンドの代表だ。
これは中国車の質の高さと切り離すことができない」と論じた。
(翻訳・編集/野谷)
https://www.recordchina.co.jp/b932049-s25-c20-d0190.html