セガ入社前グラフィックの知識をかじっていた酒井は『バーチャレーシング』や『バーチャファイター』を見て
「なぜこんなカクカクしかできないんだ」という印象を持ち、入社面接の際面接官だった名越稔洋に対し
「セガの表現力はまだまだだ」「これからのセガは、立体として物を捉えられる人間が必要なんじゃないか?」とまくし立て、名越と押し問答になっている。
酒井は不採用を覚悟したが、後日採用通知が送られ入社している。
『バーチャレーシング』や『バーチャファイター』が開発された1993年当時、
3次元コンピュータグラフィックスはまだ黎明期でゲームが3D化されて間もなかったうえ、
当の酒井も事前にレンタリングサーバーで3D化したものをムービー等で使用する「プリレンダリング」と
ゲーム機でリアルタイムでレンタリングし表示する「リアルタイムレンダリング」の区別すらついていなかった。