5.昭和53年(1978年)改訂

@時代背景

 昭和40年代後半に高校進学率が90%を超え、高校教育の大衆化が叫ばれるようになってきました。しかし昭和45年の指導要領改訂が、内容の高度化を伴ったこともあり、「落ちこぼれ」「受験戦争」「紛争」などの問題が次々と表出してくるようになったのもこの時代です。

 そこで、文部省は「人間性豊かな児童生徒を育てる」ことを第一目標に、ゆとり教育を打ち出していくようになりました。教育内容は厳選され、小中高を通して授業時数は1割減、教育内容も理数教育を中心に、小中高あわせて3割近くの削減が行われました。

 後に「ゆとり教育」が問題化するその第一歩が、この昭和53年の学習指導要領と言えるのではないでしょうか?


http://www.p.u-tokyo.ac.jp/lab/ichikawa/johoka/2008/Group1/s53kaitei.htm