いつものことながら、「刺身(さしみ)」の語源的解釈は眠っている間に得られた。
「刺身(さしみ)」を「さし・み」と呼ぶ理由が不明となるのは、いつのまにか
「さす」のインデックス性を反転させて解釈しようとしているからであり、
「さし・み」の場合にも「さす」が「(狭い)間に入る/入れる」ことを表す
ことを意図しているとするなら、「さし・み」という表現は、「『さし・み』
にする」ことに由来する。つまり、「『さし・み』にする」とは、魚を
「三枚におろす(=サンドイッチ状にする)」ことであり、魚の中骨が「身と
身の間に差し挟まれた/挿入された状態」にすることである。