自殺の倫理的な是非は置いておいて、単純に経済学的な文脈での費用対効果
(だって、西部さん経済学部だから)で今回の西部さんのような自裁を考えてみると、
その選択がそれほどメリットがあったとは感じられない。
まず、自殺の準備や手間がそれなりに大がかりな感じがするし、自殺幇助者2人の逮捕者が
出たので、その2人の今後の人生に大きな汚点と、その経歴にダメージを与えたことになる。
今回の件で2人が失職して路頭に迷うこともある。実名でマスコミに出ているから。
あと、著名文化人による奇妙な自殺の仕方で、世間にそれなりに衝撃を与えた。

ただ、極度の身体的苦痛から早く解放されたい、という気持ちは分るので、自殺という
行為自体は否定しない。ただ、生き続けるのも地獄、自殺も地獄ということで、
苦の総量という観点で見ていくと、あのまま生きていても、苦の総量自体は
ほとんど変わらなかったんじゃないかな、と感じる部分もある。つまり、自殺したことで、
特に得にはなっていない、ということ。たぶん、期待した効用が得られてない。
娘さん、息子さんも、自殺幇助の件では被害を受けているし。