複雑化した現代社会において人は、言語を過剰に運用するので知性的に、言語に過剰に
依存するので一般的に、言語によって過剰に分析するので受動的になる。この様に
社会構造が個人を透明化させてしまう。個人の充実のための社会が社会の充実のための
個人となり、個人の生が蔑ろにされているのではないか。それに対抗するために
生まれたのが実存主義であり、キルケゴールは感性的・個別的・能動的な生き方を
推進する。