現代は多様性の時代
価値観の多様性に寛容な社会を目指さなければ、人心をまとめることができず、反発心からかえって相対主義が加速する。
そうなると、社会の発展は望みがたいし、また、個人レベルでも自己の存在価値を見出しがたくなり自己実現も達成しづらく生き甲斐を見出せなくなる。
人間は他者からの承認を得てこそ自己の存在価値を見出すものだからね。

とはいえ、狭く窮屈な価値観にだけ縛り付けたのでは、そのレールに乗れない人間は自己の存在価値をこれまた見出せなくなる。現代哲学的思考・観点から言えば、共産主義社会を目指すのは多数者の共通了解を得られないだろう。
共産主義の考え方は、資本主義の問題点を炙り出して解決策を考案するための道具としての意味合いは残っているとは思う。が、よりよき社会実現に向けて人心を束ねるため、すなわち共通了解を得るための哲学たり得ないと思われる。