>「どうせ少数派の理論で、みんなが従うことなんか、有り得ないでしょ」という意味にしか取れないのですが、それは、哲学的な思考のあり方としては、ちょっとどうかと思われます。

これは半分正解です。ベネターは全人類が出生を辞めて滅ぶのを理想としつつも、本人が「それは有り得ない」と明言していますし、反出生主義者達もそれは事実として認めざるを得ないのです。
しかし、ベネターの人類滅亡への言及が一人歩きをしていますが、そもそもは他の思想と同様に思想の深度が支持者各々によってグラデーションになっているのが実情です。
例えば、「私は反出生主義に共感して生まないが、他人の出生には口出ししない(それが悪とは認識している)」という人も反出生主義者と言えるでしょう。
とにかく、【出生は悪】と判じる思想が反出生主義で
あり、それを強く主張して他人に干渉しないと哲学の在り方として不適切ということはないかと思われます。