>>693
とはいえ、箱男は毎日ひたすら匿名の存在でありながら段ボールの除き穴から一方的に観察している世界を、段ボールの内側にボールペンで「記録」し続けたんだけど…

この後にエロティシズムに持っていくのは安部公房の技法なんだろうけど、それはどうでもいい。

箱男の見事なのは、人は「書くこと」を止められない存在であることを描ききったことである。