斎藤幸平に対する「生産性」云々の批判は当たっていない。
斎藤幸平は、「生産性」といわれるものが、資本主義社会のイデオロギーだということを言っている。
たとえば、GDPは年間に国内で生じた「付加価値」の総和だとされるが、
斎藤は、その「付加価値」という概念自体が、資本主義社会のイデオロギーだといっているわけである。
しかし、斎藤幸平は、それとはちがう「経済計算」の方法論を提示しているのでもない。
斎藤は、社会主義は「使用価値経済だ」などというが、これは「効用経済だ」というと何ら意味が違わないだろう。