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唐宋時代:「強い、激しい」「演劇、芝居」「辛辣な、激しい」
「劇薬」「劇毒」などの用例あり
現代日本語訳:強い効果のある薬、猛毒
『集韻』:「劇,戲也。」
現代日本語訳:劇は、戯れ(芝居)のことである。
『太平天国歌謡・先送半辺天軍吃』:「劇只肥肥大黑鶏,桌前未嘗一塊,先送半辺天軍吃。」
現代日本語訳:劇は脂肪の多い大黒鶏、テーブルの前では一片も味わったことがない、先に半辺の天軍に食べさせる。

明清時代以降:「大きな、急激な」
「劇変」「劇増」などの用例あり
現代日本語訳:大きな変化、急激な増加

現代:「烦わしい」「激しい」「芝居」「辛辣」「大きな、急激な」の意味が併存
『現代漢語詞典』の解釈:激烈的、強烈的:~變|~毒。

以上、2ページ目の左上にある「劇」の項目も含めて、「劇」の意味は時代とともに「激しい、厳しい」「真摯な」から「説く、説明する」「熱心な、懸命な」「とる、取る」「感動的な」「苦しい、激しい」「攻撃する」「強い、激しい」「演劇、芝居」「辛辣な、激しい」「大きな、急激な」へと変化し、現代では複数の意味が併存していることがわかります。