http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1304/08/news082.html

 ソニーとKoboは現在のハードウェアおよび電子書籍販売のビジネスモデルに大きな問題を抱えている。意味のある
コンテンツと買収を欠いており、両社は競合に大きく遅れを取っている。昨今、顧客ロイヤルティーと信頼を獲得する手
段として電子書籍を提供するだけではもはや不十分だが、ソニーとKoboは実質的にコミュニティーを持たず、コンテン
サーチ機能でも遅れを取っている。今後数年でソニー、Kobo、Barnes & Nobleが存在感を失っていく可能性があるが、
今日はその理由を探っていこう。

 先週、米Amazon.comは書籍コミュニティーサイト「GoodReads」を買収した。今年はじめ、Amazonは音声認識システ
ムIvonaも買収している。さかのぼれば、Amazonは2008年、インディー系出版社のレアな古本の供給者であるAbeBooks
も買収した。この買収により、AbeBooksが40%の株式を取得しているShelfariの競合企業LibraryThingの株式も手に入
れた。Amazonはこうした買収で得られた技術をKindleで提供しているX-Ray機能として活用している。Audibleも忘れて
はいけない。

 Koboはその前身となるShortcoversの立ち上げ以来、意味のある買収をまったく行なっていない。これまでに買収した
唯一の企業はフランス拠点のAquafadasで、Koboはコミックの自主出版をサポートするためKobo Writing Lifeへ統合す
る予定だ。

 Koboのエコシステムが抱える欠点の1つは、すでに名の知れたソーシャルネットワークに依存していることだ。現在、
KoboはPinterest、Facebookと統合されており、本のレビューをGoodReadsのAPIを利用して引き抜いている。Kobo Vox
の発売時はアプリダウンロードにGetJarを利用しており、同社がGoogle PlayへのアクセスでGoogleと合意に至るまで
続いた。Koboは適切なコンテンツサーチをサポートをする技術をほとんど自社では開発してこず、代わりに、サードパー
ティー製の技術を利用している。公平を期すならば、KoboはPulseとReading Lifeを自社開発したが、ユーザーがPulse
のコメント/ディスカッション機能を活発に利用しているとは言いがたい。

 ソニーはより嘆かわしい状況に陥っており、過去3年でコア市場でのシェアを失い続けている。2011年に、同社製品は