AI研究者からの「半ば侮辱的な挑発」

――本格的な人工知能ソフトと戦うきっかけは何でしたか?

あるAI研究者による「オセロの選手たちは敗北の可能性を察知してコンピュータの挑戦を全て拒否している」という記事が欧米のコンピュータ雑誌に載ったのです
1993年の5月、私は記事を見て怒りました

そういう挑戦を私は受けていなかったし、何人かの日本人チャンピオンに問い合わせても誰もそのような挑戦を受けていなかった
これはひどいということで、反論の手紙を送りました
「日本人を人間に含めないあなたの態度を不愉快に思った
私はいつでも誰の挑戦でも受ける用意がある」と少し皮肉も込めて書き添えました