3)奄美諸島
奄美大島では1974年から徳之島では1976年からオニ
ヒトでの駆除が行われていた駆除数の推移を見ると
この海域での大発生の最盛期は1980年代初頭であったと
推測される(Yamaguchi 1986, 1987)
その後奄美大島での駆除数は徐々に減少し、1990年代には少ない状態が続いていた
ところが駆除数は2001年から急増しておりこの海域で再びオニ
ヒトでが大発生した(環境省自然環境局 2003)
4)九州・四国・南紀
 南九州では1976年から駆除が行われ1978年の600個体足らずをピークに駆除数は減少した(Yamaguchi
1987)
九州中西部の天草ではこれまでおにひとではまれに見られる程度であったが最近になっておにひとで集団によるサンゴの食害が観察されるようになり2002〜2003年に駆除が行われた(環境省自然環境局 2003)
四国の足摺・宇和海では1973年から現在に至るまで継続して駆除が行われている
駆除数は1977年(約15,000個体)をピークに以後減少し1980年代初頭には終息した
その後沖の島海域では毎年数百個体が駆除
されている
また竜串海域ではオニヒトデは1990年頃
以降ほとんど姿を消していたが2000年頃から再び増加傾向を示しており(環境省自然環境局 2003)今後大発生に至る可能性も否定できない
南紀串本では1970年代初頭にオにひとデが出現し始め1972〜1980年に1385個体が駆除された
この大発生は1970年代半ばをピークとして1980年代初頭に消滅した
その後オにひとデはほとんど目撃されなかったが最近になって個体数が増加し始めており大発生の再来が危惧されている(環境省自然環境局 2003)
◎三宅島
三宅島では1977年に初めておにひとデの棲息が確認され1980年におよそ3,500個体が駆除された
この駆除によっておにひとデはほとんどいなくなったがたとえ取り残しがあったとしても翌年の冬の低水温によってこの海域のおにひとデは全滅したであろうとされている(Yamaguchi 1986)